コロナウイルスのワクチン、どうやって受けるの? 2021年1月17日時点 その2

OUTLINE

新型コロナウイルスのワクチン、日本ではいつからどのように接種が始まるのでしょうか?最新の情報をもとに、日本での接種の開始時期や優先順位、接種の際の注意点を解説します。

接種の優先順位は医療従事者、高齢者(2021年1月17日時点の情報)

一般の人向けの新型コロナワクチンの接種は、2021年4月頃の開始が見込まれています。ただし、ワクチン接種には優先順位を設ける予定となっています。

まずは、新型コロナウイルスと触れる機会が多い、そして日夜新型コロナウイルス感染症と闘っている医療従事者(対策に従事する公務員等も含まれます)。優先的に2~3月からの接種開始が見込まれています。次に、新型コロナウイルスに感染した場合に重症化しやすい高齢者(2022年3月末時点で65歳以上)が3~4月からの開始予定となっています。

現時点では、妊婦さんでの安全性がまだ明確になっていないことから、妊婦さんは接種対象から外れる可能性が高いです。その他の制限(年齢など)もまだ明らかになっていませんが、海外では16歳以上が接種対象となっています*1。

※以下は、このメッセージを書いている1月17日時点で日本で最初に利用可能になる可能性がある、ファイザー社のワクチンの情報です

接種は2回必要になりそうです(2021年1月17日時点の情報)

まだ日本でどうなるかが正式に決まっていませんが、日本で最初に利用できるようになる可能性があるのはファイザー社のワクチンです。海外の利用状況からは、このワクチンは21日の間隔(1回目の接種をしたら、その3週間後の同じ曜日の日)をあけて2回の接種が必要です。

2回目の接種も1回目と同じ手順です。医療機関への予約を済ませたら、予約した日に接種券と本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)を持って医療機関に行き、ワクチンを接種してもらいます(※(6月21日追記)職域接種などでは接種券が必要ではない場合もあります。ご確認ください)。接種してもらったら、QRコードのついたワクチンシールを必ず接種済み証に貼ってもらいましょう

もし1回目の接種後に熱が続いたりした場合は、医療機関に相談しましょう。発熱がある場合、ワクチンによる反応の可能性、新型コロナウイルス感染症になった可能性、その他の病気の可能性などがあります。

ワクチン接種は筋肉注射になりそうです(2021年1月17日時点の情報)

まだ日本でどうなるかが正式に決まっていませんが、海外の利用状況からは新型コロナワクチンの接種は筋肉注射という方法になるようです。

注射と聞くだけで「うわっ」と思いますよね。過度な不安はワクチンそのものと無関係な有害事象の原因となります*2。これを避けるために、できるだけリラックスして、別のことを考えたり(人によっては太ももをつねったり!するそうです)して気を紛らわせて接種してみてはいかがでしょうか。接種が終わったあとは、注射した部分を揉んだりする必要はありません。医療機関で貼ってもらうばんそうこうで十分です(医療機関の指示に従ってください)。

接種したら、記録と引き続きの予防策を!

2回目の接種が終わると、ワクチン接種は完了です。接種して1-2週間でようやくコロナウイルスへの抵抗力ができあがるとされています(米国CDCのガイドラインによる*3)。また、ファイザー社のワクチンを接種した方は、しない方と比べて感染する確率が約20分の1になると報告されています*4.

接種が一度完了したら、他社の新型コロナワクチンを受け直す必要はありません。ただし、違うタイプのウイルスがでてきたり、十分な免疫が育たなかったり、時間とともに免疫が弱ってしまったりした場合にはワクチンを打ち直すことがあります。

接種のたびにQRコードのついたワクチンシールがもらえます。これを自分の接種券に貼り、接種の日付、接種した場所、ワクチンメーカー、どの番号(製造番号)のワクチンを接種したかを記録しておきましょう。今後、ワクチンの有害事象が疑われた時に自分の身を守ってくれる大事な情報です。

今のところ、ワクチンを接種してコロナウイルスへの抵抗力がついたとしても、他人へ感染させなくなるのかはわかっていません*5。また、抵抗力がついた場合でも今後は一切感染しないということではありません。2回の接種が終わっても、引きつづき手洗いやマスク、消毒をすることと、人との距離を保つといった予防策を継続しましょう。