徹底解説 基本の感染対策 -換気ー

OUTLINE

新型コロナウイルスの感染予防には、手洗いやマスク、消毒をすることと、人との距離を保つことが基本です。今回は、正しい換気のポイントや冬場の換気方法について確認しましょう。

基本が大切、感染予防策

新型コロナウイルスの感染を防ぐには、とにかく手洗いやマスク、消毒をすることと、人との距離を保つことが大切です。新型コロナウイルスは、飛沫感染と接触感染で感染することはこちらの記事でもお伝えしました。病原体を含む飛沫を吸い込まないようにするためには、マスクの着用や人との距離の確保が重要です。また、換気の不十分な空間では、空気中のウイルス濃度が高くなることがあり感染のリスクが指摘されています*1。こまめに換気を行い、部屋の空気を入れ換えることが必要です*2。

基本の換気方法、ポイントは?

厚生労働省のWebサイトでは、以下のポイントが挙げられています*3。

  • 室内温度が大きく上がらない、または下がらないよう注意する
  • 定期的な換気を行う:1時間に2回
  • 窓を使った換気を行う場合、風の流れができるよう、2方向の窓を、1時間に2回以上、数分間程度全開にする

WHO(世界保健機関)は、新型コロナウイルスに対する消毒に関する見解の中で、「室内空間で日常的に物品等の表面に対する消毒剤の空間噴霧や燻蒸をすることは推奨されない」としています*4。また、2020年3月には「新型コロナウイルスにも有効」といった表示がされている一部のマイナスイオン発生器や空間除菌商品の効果に関して、根拠が認められないとして消費者庁が注意喚起を出しています*5。誇大広告には惑わされないようにしましょう。

クラスターの発生を防ぐためにも、換気が大切

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が発表した「新型コロナウイルス感染症のクラスター(集団)発生のリスクが高い日常生活における場面についての考え方」では、集団感染が確認された場で共通するものとして、以下の3条件(いわゆる、三密)が挙げられています*6。

​感染しやすい条件

  1. 換気の悪い密閉空間
  2. 人が密集していた
  3. 近距離での会話や発声が行われた(密接場面)

換気の悪い閉鎖空間で人が近距離で会話や発語を続ける環境には特に注意が必要です。三密を避けるためには以下の行動が推奨されています*7。

三密を避ける行動

  1. 換気を行う(可能であれば2つの方向の窓を同時に開ける)
  2. 人の密度を下げる(互いの距離を1、2m程度空ける)
  3. 近距離での会話や発声などを避ける(やむを得ない場合はマスクを付ける))

寒い冬の換気、どうする?

冬場の換気については18℃を目安に、室温が下がらないように行いましょう。また、適度な加湿(湿度40%以上が目安)も大切です*8。

厚生労働省からは、一般家庭でもできる冬場の換気の工夫が紹介されています*9。

  • 常時換気設備(24時間換気システム)を使用する

  • 常時換気設備がない場合、台所や洗面所などの換気扇を常時運転して最小限の換気量を確保する

  • 室温が下がりすぎないよう暖房器具を使用し、窓を少しだけ開けて換気する

  • 人がいない部屋から先に換気して室温をなるべく保つ「二段階換気」(図参照)も活用する

基本の換気方法では、短時間で窓を全開にする方法を紹介しましたが、この方法の場合一気に室温が下がってしまいます。そのため、冬場は一方向の窓を少しだけ開けて常時換気を確保する方が、室温変化を抑えることができます。この場合でも、暖房によって室内・室外の温度差が維持できれば、十分な換気量を得られる、としています*10。

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※厚生労働省 「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」を元にHealth Amulet編集部作成

参考文献:

※1 日本医師会 COVID-19有識者会議 新型コロナウイルス感染症制御における「換気」に関して
※2、3 厚生労働省 「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」
※4 WHO 「Cleaning and disinfection of environmental surfaces in the context of COVID-19」
※5 消費者庁 「新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品の表示に関する改善要請等及び一般消費者への注意喚起について」
※6、7 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症のクラスター(集団)発生のリスクが高い日常生活における場面についての考え方」
※8 寒冷な場面における新型コロナ感染防止等のポイント
​※9、10 厚生労働省 「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」

※2021年1月現在の情報を参考に作成しています。

​作成:Health Amulet編集部